オーストラリアの入国カード

オーストラリアは農業国であって、他の国から隔離された島大陸であるためでしょうか、動植物の持ち込みに神経をとがらせています。

かつては、日本からの飛行機がオーストラリアに到着すると、殺虫剤のスプレー缶をもった検疫係員が入ってきて、座った乗客の間を歩きながら天井に向けてスプレーしていくという、まるでナチスの強制収容所を彷彿とさせるようなシーンが見られました。

幸い、この処置は今ではもう見られません。

ソロモン諸島からの飛行機が到着してもやっていませんでしたから、廃止されたものと思っていましたが、飛行機が飛んでくる地域によってはまだしているという記事を新聞で見たような気がします。

飛行機の中ではIncoming Passenger Card(入国カード)が配られます。これに記入して入国の際に提出しないといけません。

これにどう記入するかでいつも頭を悩ませます。

はっきり持ち込めないとわかっているものは、生の野菜や果物、肉類、特に豚肉、乳製品、卵などです。魚も川の魚はダメとなっていました。

ただし、どこの国でもそうでしょうが、オーストラリアは特によく規則が変わります。

一時、梅干しや海苔がダメになったこともあって、取り上げられそうになった知り合いが、検疫のところで梅干しを全部食べちゃったという話を聞きました。

ダメになった理由は、たぶん、梅のタネに青酸が含まれていることと、海苔の場合は微量のヒ素かなんかが含まれているからという、日本人にはあまりにバカバカしい理由でした。

これもありがたいことに、すぐ、やめになりました。

入国カードの質問も、ちょっと前まで、Food(食品)をもっているかという質問がありましたが、Foodという記述はなくなりました。

それでもGrain(穀物)と書いてあるので、この前、娘と一緒の時、これにYesと記入しようとした娘と喧嘩しそうになりました。

せんべいなどはもちろん米や小麦で作っているものの、質問の主旨ははっきりわかる粒つぶのことですよね、きっと。

今回はちりめんじゃこをもっていたので、考えたあげく、魚のところでYesを選びました。あまりに魚の原型をとどめていますからね。

でも、見せたら大丈夫でした。そのとき、「魚の卵をもっていないか」と聞かれました。「高いから買わなかった」と答えたのですが、魚卵はダメなのか、聞けばよかったと後悔しました。

たらことかいくらとか、数の子とかですよね。塩漬けの魚卵が、いったい、環境にどういう悪影響をおよぼすのか、ちょっと考えられませんが。

何がよくて何がダメなのか、細かいところがどうもよくわかりません。

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