アルコールの売り方にみる日豪比較

またまた日本滞在中です。

このあいだ、テレビで、アルコール依存症(アルコール中毒よりかっこよく聞こえますが)の人が多くなっていると言ってました。私の記憶が正しければ109万人ということでした。

日本の人口が1億2000万人だとしたら、110人にひとり。そんなもんでしょうか。多いような気がしますが。

アルコール依存症の予備軍は979万人と言っていたようにも思います。つまり、12人にひとり!

そのひとりが私ではありませんように。へへへ

日本のスーパーのお酒の売り場でどうも違和感があるのは、焼酎とかウイスキーの4リットルビンです。透明で見るからにおそろしい。

アルコール2

さきのニュースは、依存症が増えているから対策が必要だというものでした。

 

日本酒の2リットル入りの箱はまだ許せます。伝統的な1.8リットルに比べて、なんか得をしたような気になります。中も見えないし。

しかし、いいんですかい? 25%のエタノール入りの水、4リットルです。それが工業用でも営業用でもなく、家庭で消費するために売られているんです。

そりゃ、エタノール100%の無水アルコールよりは薄いですけどね。

おまけに最近の家庭は少人数。そこに4リットル持ち込ませるのですか?

330mLの缶ビールなら60606本分です!(計算大丈夫かしら?) それだけのビール、家に一度に持ち込みませんよね。

ところが、こういう焼酎なら、4L、持って帰ります。きっと、小さいビンより、リットルあたりが安いですよね。

(私はドがつくほどのケチですが、恐ろしすぎて買いませんでした。あれを買うようになったら979万人の仲間入りだと思います。)

 

政府がアルコール依存症をほんとに心配しているなら、4Lビンは禁止するべきだと思います。そうしないのだったら、真剣じゃないです。

オーストラリアのタバコ、最近見ました?

外側はどのブランドも同じ、おまけにグロテスクな写真がついてます。ね、ぞっとするでしょ。普通に見えるのは法律が施行される前の写真です。

それでも、タバコを吸う人がゼロにはなりません。でも、少なくはなってます。

 

オーストラリアにも4リットル入りのお酒はあります。ワインです。カスクワイン(Cask Wine)と呼びます。袋が箱に入ってます。

カスクワインには2リットルや1リットルのものもあります。しかし、4リットルのものは、安かろう悪かろうというイメージがあるので、あんまり売れてません。

ともかくワインはせいぜい12%。

 

やめましょうよ、4リットルもの液体を、みんなが毎日買い物に行くスーパーマーケットの目立つところでゆらゆら揺らすのは。

ああ、そうだ、ブリスベンではスーパーマーケットではアルコールを売っていません。ボトルショップという酒類販売店に行かないと買えません。(タバコはスーパーのレジのところで売っています)。

昔、シドニーのあるニューサウスウェールズ州ではスーパーでお酒が買えたのですが、いつか法律が変わったのでしょうか、最近は、スーパーの中にはありません。

 

どうせショッピングセンターにはボトルショップがあるのですが、食材のついでにお酒をカゴに放り込むか、わざわざ別の店に行くか、違いますよね、買いやすさ。

今でも、私、ちょっとボトルショップに行くの身構えちゃいます。まだ、女だてらに酒を飲む、と言われないかとチラと考える世代です。

昨日、スーパーのカゴに、牛乳と一緒にアルコールを入れてレジに行くの、ちょっと身構えちゃいましたけどね。きっと、亭主のために買うと思ってくれるわ、なんて自分をごまかしたりして。アハハ

 

ところで、オーストラリアのAlcohol Dependency (Alcoholicですね)の人数ですが、「アル中の人数」の統計を見つけられませんでした。

その代わりですが、14歳以上で、生涯のうちに、飲酒による危険が起こる可能性のある人(依存症だけではなく、アルコールによる肝臓障害とかも入っています)は20.1%、危険性の低い人は60.4%、残る19.5%は飲まない人もしくは元アル中で断酒中の人だそうです。2010年の数字です。

 

対して、日本の15歳以上の人口は87%ぐらい(2011年)のようです。これを使って計算してみると、日本人でアルコール依存症になるリスクのある人は9.4%ぐらいということになります。

さすが日本、低いですね。しかし、日本人はアルコールに弱い、つまりアセトアルデヒド分解酵素が十分にない人が多い民族です。

やめましょうよ、あの4リットルボトル。あれば飲んじゃうのが人間というもの。おまけに安い… 女性の依存症増えてるんですよ、と予備軍は語る…

 

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